story

A Place, Dark & Dark

 

昼間の賑やかさは自分の心の呟きを埋もれさせ、自分と他の誰かの境界線を曖昧にします。
明るさは時に「他人と同じことで在る事」を求めます。
僕らの生活は明るすぎる地下鉄の中で下品な中吊り広告を読まされ、
PC を開くと関係無いアファリエイト広告に監視され、
何が面白くて、何がつまんないかをトピックサイトに押し付けられます。
そしてそれを学校や会社で話すことで確認する。まるでSF 小説に出てきそうな暮らしです。
管理を超えた監視の度合い(既読とか)同調。共有は「いいね」や「シェア」という名の軽さを纏い、
吹けば飛ぶような価値観が蔓延しているように思えます。
だからたまに忘れたことも忘れてしまうのです。
僕らの優しは人の気持ちを解ろうとして、だからこそ自分の気持ちが一番解らなくなっています。
それは音楽にも言える事、テーマを忘れたアルバム、表現の源を何処かに置き忘れたミュージシャンが多い。
別に良いけど、多すぎる。
僕は夜の静かさや寂しさ、美しさが子供の頃から大好きでした。
街の灯が語りかける心の脆さ、理由もなく見上げた夜空の星の数に嬉しくなったりする事。
遠くの街から聴こえてくる花火の音や、音も無く降る雪。
そして闇。
見えない。ということはみんなと同じお面を取っても誰も気にしない。ということです。
ちゃんと1 人が独りであることを認識させてくれる時間と空間。
僕が「A Place, Dark&Dark」という4枚のミニアルバムで切り出そうと考えているのは、
恐らくそういう事です。
本当は他人の価値観に寄りかかるほど弱くない人たちの音楽、
自分の好きな配役を選んで生きる一人、独りの群像劇です。

A Place, Dark & Dark -観た事のないものを好きなだけ-

concept mini album D&D 1st story

A Place, Dark & Dark
-観た事のないものを好きなだけ-

more

A Place, Dark & Dark -観た事のないものを好きなだけ-

concept mini album D&D 1st story

A Place, Dark & Dark
-観た事のないものを好きなだけ-

¥1,500(税抜) PtM-1030

[セルフライナーノーツ]

  1. -旅立ち-

    着想は伝統的なパンクマナーに起因します。

    「NO」はシンプルに。

    顔と名前が違うだけのアーティスト。テーマ(主題)を忘れたアルバム。

    これを(あらゆる人達に対して)当たり前にしない。という事。

    で、「YES」もシンプルに。

    これから先は確実に「想像力」のターンになります。

    音楽に装備されている夢の成分を多めに聴いてもらえるように、

    架空の街の物語。

    携わっている。というのなら責任を。更新しない。というのは無しで。

    責任は文化に対して。舐められてる「音楽に纏わる事象」に対して。絵空事をリアルに仕立てるのは止めて、日記を創作物と呼ぶのを止めて、想像力と才を発揮しましょう。お互い。

  2. 未来、「これから」への全肯定。

     

    ええと、おそらくこの曲は春盤の中で一番最後にできた曲だったと思うんだけど、

    「A Place, Dark & Dark」という物語の最初の曲になるから、

    まずこの世界、「夜しかない街」っていうのがどういう景色で、

    どういう人たちが住んでるのか?っていうのを歌いたいな。って思ったんだよね。

    それで当初頭の中に浮かんだのが・・、少しファンタジーが入り込む余地のある牧歌的なSFディストピア。

    退廃的なイメージもあるんだけど、「A Place, Dark & Dark」にはちゃんと季節の花も咲いていて。っていう。

    そういう世界を表現したかったから音楽面ではEle-Popをやろうと思って。

    今までの自分の音楽と比べて、キラキラした部分はシンセサイザーで担おうと思ったんだよね。

    「White White White」からそういう傾向はあったんだけど。そこをブーストしたいな。って。

    で、自分の塩梅のEle-Popってどんな感じだろう?って1年くらい色々考えてて。

    Ele-Popって今聴いたらちょっとダサいな。と感じるくらいの味加減が大事だし、そういうのがドキドキするんだよね。

    それで曲の風景が見えてきたから、次にどんな人たちが暮らす世界なのか?って考えて。

    生まれたのがXIIIっていうあだ名のちょっとサイバーパンク風のアリスっていうイメージの女の子だったんだよね。

    不吉な数字のあだ名が付けられてるくらいだし、きっと今まで色んな哀しいことがあった子だろうな。って。

    自分の誕生日のアナグラムにもなるし。XIIIに対してどういう事を歌うのか?

    っていうのが後の冬盤で「A Place, Dark & Dark」という物語全体に対して歌っている事に繋がってるんだよね。

  3. 別れ。慰めない事。理由が無いなら笑わないでいい。

     

    春って季節ってそれが3月なのか4月なのかで意味合いが全然違ってくるのが楽しいんだけど、

    この曲は3月だよね。つまり別れ。だし、まだ肌寒い。

    始まったばかりの「A Place, Dark & Dark」という街の物語なんだけど、

    この曲でもう其処から何処かに旅立つ人がいる。っていう…。

    もしくは何処かから此処に来たのかもしれない。その辺は決めてないんだ。群像劇だから。

    新しい世界に対する期待や希望よりも、今までいた世界で叶えられなかった色んな事を想っている。

    っていうのが自分にとって現実的な3月なんだろうな。と。

  4. 再び未来に対する全肯定。一匙のセンチメタルと生きる事の遊戯性について。

     

    この曲は「THE LAND」っていう「Dark & Dark」にあるテーマパークのイメージソングなんだ。

  5. 音楽の想像力をバカにしている人たちへ。

     

    ソロ時代に「The winner」っていう曲があって。この曲も副題がV.I.C.T.O.R.Y.なんだけど、同じ言葉を対義語として使いたいな。と思って創った。本当の意味での勝者と対面的な勝利。

    解るかい?の部分はメロディーも歌詞も一緒なんだけど、聴こえ方も意味合いもが全然違うから聴き比べてみて。

    曲ができた時はPoet-type.M流のNew Waveができた感触があって嬉しかったよ。

    春盤がリリースされた時のインタビューで一番言及されることが多かった曲だけど、

    まぁ、雑誌読んだり、ラジオ聴いたりSNS見たりするとさ、とにかく自分含めて周りの人たち全員ぬるい。

  6. 正義と決意の童話。

     

    で、箸休めのNursery Rhymesシリーズなんだけど、

    この曲と次の「楽園の追放者(Somebody To Love)[D&D春盤 M6]」はGood Dog Happy Menがやってそうな曲だなって思った。

    詩と演奏におけるユーモアの発露の仕方がGDHMっぽい。

    音楽性も此処までEle-Pop、New Waveっぽいのに対して70年代のトラッドフォーク風っていう…。

    個人的には2コーラス目の汚い音のギターとドラムの掛け合いが大好きなんだ。題材も猫だし。好き。

  7. 一人が独りである事の気高さ。日和らず。許さず。絶対無敵。

     

    泥棒猫かく語りきでも、前述したようにGDHM的。というか前にどこかで 話したような気がするんだけど、

    GDHMの頃の自分が今の自分に対して唄っているような曲で在ると同時に

    Poet-type.Mの自分からのアンサーソングという。メタ構造。

    広義でこの「Dark & Dark」という街が「GOLDENBELLCITY (Good Dog Happy Men時の物語)」に繋がっているお話。

    バビロンや毒入りリンゴとか。L.O.V.E集めてとかのワードや、

    リズムの跳ね方とかギターリフが「Nightmare’s Beginning[the GOLDENBELLCITY ep1 (M1)/Good Dog Happy Men]」っぽかったり。

    で、そういう曲を創るのが屋号をコロコロ変えてきた自分の贖罪でもあり、

    「ありがとう。」だったりして。春盤の最後はこの曲だな。って創って2秒で決めたよ。

A Place, Dark & Dark-ダイヤモンドは傷つかない

concept mini album D&D 2nd story

A Place, Dark & Dark
-ダイヤモンドは傷つかない

more

A Place, Dark & Dark-ダイヤモンドは傷つかない

concept mini album D&D 2nd story

A Place, Dark & Dark
-ダイヤモンドは傷つかない

¥1,500(税抜) PtM-1031

[セルフライナーノーツ]

  1. -出会い-

    夜しかない街、「Dark & Dark」に夏が訪れる。

    情報。という現代的な幽霊。「無い物」が無い街。

    私が置いてきてしまった私は発掘される事のない化石。

    MRIの騒音と混じり合うこの街のノイズ。

    五線紙の上から堕ちる詩人。

    悼みの花火はいつまでも空を青く染め、

    瞳はその先に星を見つめる。

    この街の全てから遠く。遠く。遠く。

    思いを込めた沈黙は、何があっても傷つく事がない。

    この言葉とメロディーの全てを。

    君の君へ。

  2. 聖なる性。ドキドキするビートの魔法。

     

    「Dark & Darkを創ったから、3年位は寝て過ごそうと思ってる。」とか当時、よく冗談でさ、言っていて。でもさ、本当に3年以上かかってこの4部作が完成したんだよな…。って思う曲だよね。

    というのもこの曲はPoet-type.Mを始める前(2013年始動)に試験的にやった「I Will Say GoodBye」の曲だからね。作り始めてからここに来るまで、かれこれ4年かかったという。

    2013年の春にNYに行ったじゃん。あの時よく向こうで聴いてたな。って。

    当時のブルックリン辺りのインディーミュージックっぽいし、チェンバーロックだしハマったよ。

    この曲が保持しているイノセンスって夏の夜以外の何者でもないよね。夏の夜の「動」の部分。「静」がダイヤモンド。

    だからこの曲で始まり「ダイヤモンドは傷つかない[D&D夏盤(M6)]」で終わる事で綺麗にまとまったな。って思ってる。

    印象に残っているのはボーカルの録音なんだけど、一回録音し直したんだよね。

    オケ録音した日に流れで唄ったら後に聴き直してボーカルがちょっと暗いな。と感じて。

    どこか笑ってる部分が、楽しい部分が欲しいな。って体力がある時に録音し直したんだよね。

    その甲斐あって出来には満足してる。

    そういえばPoet-type.Mってランタンのイメージがあるけど、詩の中でランタンが出てくるのはこの曲だけなんだよね。今のとこ。肝試し。したいよね。久しぶりに。

  3. 絶対正義化された「共有」へ。SNS。さて、誰が幽霊か。

     

    ある本で「インターネットが発達した今、情報は宗教に取って代わる神となった。」という文章を読んだんだけど、それに呼応する形でアイディアが生まれたんだと思うんだ。

    「う~ん、ただ大抵のネットの情報は神というより亡霊だよな…。」と。それでModern Ghostってワードが出てきて。

    で、一曲目の「バネのいかれたベットの上で(I Don’t Wanna Grow Up)」で肝試しをしている時は「居ない幽霊」なんだけどこの曲では明らかに情報、というより世の中に蔓延る戯言をネット、リアル問わず亡霊化させて唄っているんだ。その対比が夏っぽくて良いんだよね。

    Aメロに入る時とかサビに入る時に7拍になっているのは「違和感」の象徴なんだけど、録音しながら「演奏しにくいわ!」って。

    ハマると気持ちよくなっちゃうんだけど。それを含めて違和感だよね。日常とは麻痺した異常。っていう。

    個人的にはすごく「あぁ。俺っぽいな。」って思う歌詞なんだよ。シニカルなんだけど、一切アイロニーのない感じ。言い切るのがさ。

    そう、この曲もGood Dog Happy Menの時の曲からワードを持ってきてるよね。「Headache Lover Slave」の部分。「VIVACE-TiTs-[the GOLDENBELLCITY(M9)]」からだけど。

    あの曲も情報とそれにまつわる不自由さを唄った曲だからハマった。今回新たにGhostがプラスされた。って事だろうね。

  4. 無意味さを詰め込んで大げさに街は嗤う。お前も加害者。病名は鬱。

     

    こいつも結構古い曲だね(レコーディングは2015年)。2014年の3月くらいに創った。

    ギターリフで引っ張る曲を創ろうとすると大体New Waveっぽくなるのがこの頃の特徴。

    あ、あと急な転調、半音ずつ2回上がって…。

    一番最初に自分で創ったデモでは更に最初のキーに戻ったりしてる(笑)

    流石にそれは止めたんだけど。

    そう。そう。この曲がきっかけになってPoet-type.Mでの唄のキーを以後少し下げるんだよね。

    そういう意味でとても大きな影響を持った曲で。「Dark & Dark」を象徴している曲の1つだよね。

  5. Dark & Dark」の異端審問官。正義の名の下で没個人。海亀が乗り遅れた箱舟の行き先。

     

    この曲も比較的作ったのが結構前。詩は今回に合わせて多少変えたけど「Dark & Dark」という物語の着想は冬盤の「もう、夢の無い夢の終わり(From Here to Eternity)[D&D冬盤(M1)]」を発端とするんだけど、恐らくその当初から布石は自分の中で既に打ってあったんだろうなぁ。

    特徴は何と言ってもダブルドラムなんだけど、ついにfestival M.O.N(リンクする?)で再現できて感無量だったよ。

    夏盤はライブ映えする曲が並んでるからセットリストでも必然的に占める割合が多くなるんだ。

  6. 悪い女性。何年後かのXIIIかも。

     

    で、趣味的な曲を創ろう。のNursery Rhymesシリーズ。この曲は古いんだよね。

    ソロ時代の「Nobody Knows My Name」制作時には既にあったから。

    当時流行ってたNYインディースタイルで曲を創ったんだけど、タイミングを逃して眠ってて。

    シンセが80sっぽさを助長してるよね。

    ニューロマのバンドがトロピカルビートを取り入れた。っていう風で。それにしても2011年か…。

  7. レクイエム。慈しみ。慰めではない「まぁ、いいか。」個人的に好きな曲。

     

    前述したように夏の夜の「静」の部分。物語としては「唱えよ、春 静か(XIII)[D&D春盤(M1)]」で旅立ったXIII。

    「バネのいかれたベットの上で(I Don’t Wanna Grow Up) [D&D夏盤(M1)]」ではルイの視線。その後の二人の物語という風になっているんだ。

    Bメロとサビの部分はルイがXIIIに向けて話した言葉の追想という形になっていて…。他のパートは語り部として状況を伝えてる。

    明らかに暑さのピークが過ぎた夏の夜、風に靡く穂のようなメロディーで大好きな曲なんだ。あぁ、もう秋がくるんだな。

    夏の物語が終わるんだな。って・・。

    主線のボーカルラインがサビでグッと下がるのが特徴でバッキングボーカルが2声、ないし3声で構成されてるんだけど、最後のサビでは高いラインが主線を担って代わりに3声の掛け合いコーラスが入る。

    で、大体ダブルで録音しているから恐らく過去最高に声のトラックが多い曲。レコーディング終わった時は流石に痩せたよ。

    ルイというキャラクターはGood Dog Happy Menの「廃墟の子供達[the GOLDENBELLCITY (M11)]」が初出なんだけど、

    モデルはウチの猫、アビシニアンのルイージで去年の夏、ちょうどこの夏盤がリリースされた頃11歳で旅立ったんだよ。

    それもあって唄う時はいつもルイージの事を想ってる。だから特別なんだよ。

A Place, Dark & Dark-性器を無くしたアンドロイド-

concept mini album D&D 3rd story

A Place, Dark & Dark
-性器を無くしたアンドロイド-

more

A Place, Dark & Dark-性器を無くしたアンドロイド-

concept mini album D&D 3rd story

A Place, Dark & Dark
-性器を無くしたアンドロイド-

¥1,500(税抜) PtM-1032

[セルフライナーノーツ]

  1. -別れ-

    信仰、依存、孤独。そして混沌(サイケデリック)

    両性具有のアンドロイド達が列をなす教会。

    薔薇の 葬園には霧の雨が降り、

    メンタルと物語を終焉へと向かわせる。

    夜しか無い街、「Dark & Dark」の秋。

    街の灯が切り裂いた6つの情念。

    欠けた月を咥えて「さよなら」がやってきた。

    赤錆びた雨の音。なんて哀しくて寂しい音だろう。

  2. Dark & Dark」版サイケデリック感覚。

    鮮血のストリングスと此処には居ない誰かの為の音楽のはじまり。はじまり。

     

    で、秋盤なんだけど、1曲目が重いマイナーキーの曲っていう。

    ダイヤモンドで気持ち良く夏から秋へ。って流れを創っておいて、これ。

    「秋はなんか大変な事が起こりそうな気がするな…。」って思うよね。不隠な。

    そう、この曲も古いんだよね。古すぎて眠っていた曲なんだけど、そういえば「ワイン」があったな…。と

    で、自分のデモを聞き返したらサイケデリックなアレンジだったんだよね。ストリングス、メロトロン、フレンチホルン、シタール、ブラス。

    小道具がこれでもかと炸裂してて、良くできてるんだけど、今これをやるのは少し違うな。と。

    それでストリングス以外は全部カットした。その事によってサイケデリックのレイヤーに覆われていた曲の良さ、

    コード進行の面白さとかメロディーに含まれる哀愁が浮き出てきて、成功だったな。と。

    この曲とアンドロイドに関しては「White White White」との関連があって、

    例えば後半の語り部分「教会に住み着いたネズミたち、その中で一番大きく、醜いやつが…。」で始まるパートは

    「White White White」の収録曲「何もかもを越えて吐き気がする」(M2)でも使われているんだよね。

    でも実は元々はこっちが先で「何もかもを越えて吐き気がする」がイレギュラーだったんだ。

    この語りは「不隠」の象徴でこの2曲に同じ空気が流れている。っていうのを表現してる。

  3. あのキラキラした綺麗事を(AGAIN)

    「ありがとう」が言える美しさ。綺麗事でも、守ると決めたらそれが真実。

     

    大好きなんだよ。この曲。Ele-Pop再び。なんだけど、この曲のオケは日本人であることを意識したかな。つまり80年代終わりから90年代初頭の歌謡曲。

    どんなオケにしても良いメロディーと詞があればそれで成立するんだな。というのを確認するというか。アコーステックギターだけでも全然良い曲なんだよね。

    何よりこの曲はXIII目線の最後の曲で。

    夏盤の「ダイヤモンドは傷つかない(In Memory Of Louis)[D&D夏盤(M6)]」から時間が大分経ったあとのXIIIの現在地。

    哀しみって時間が経てば薄れていく。というよりも染み込んでいってその人の一部になるんだよね。

    それが新しい魅力や言葉の深みになる事を祈りつつ。

  4. 是も非もなく選ばれた別れ。さよならだけが人生さ。

    とは言わないが、出会えばいいってもんじゃない。

     

    元々は80年代グラスゴーのバンドがUSオルタナみたいな曲を創ったらっていうテーマが有って。もっと牧歌的でまったりとしてた。

    「Nobody Knows My Name」に収録されてる「暗証番号(M8)」っていう素敵な曲があるんだけど、それの流れ。唄っている事も同じ景色だしね。

    で、色々試行錯誤してPoet-type.M流のPOPS解釈になったわけ。

    元々バッキングはクランチギターとアコーステックギターでベタッとコードを弾いてたのにコーラスでアルペジオ。っていう風に変わって、曲が少しお利口になっていって「暗証番号」ともあまり関係なくなっていった。

    ただ共通点は保持したかったからアウトロは「暗証番号」のコード進行を持ってきてギターソロにしてる。

    80年代のグラスゴーミュージックに敬意を表してっていう曲だよね。

  5. 思い出や追憶によって確認する現在地。見えるもの全てがGPS

     

    「変化のないポップソング」の魔法。音楽的にはそういうのがやりたいな。って思って、

    実は秋盤の裏テーマはちょっとフレンチポップっぽいメロディーライン。

    オケの寂しい煌めきは「あのキラキラした綺麗事を(AGAIN)」で、メロディーのアンニュイさはこの「双子座のミステリー、孤児のシンパシー(GPS)」だったりで。

    「氷の皿[D&D冬盤(M2)]」もその延長線上だね。切ないよ。夜車で走りながら聴いてると…。なんかさ…。

  6. 童話の終わり。ハッピーエンド。夜空の神聖さと童児的ロマンティシズム。

     

    で、その流れでNursery Rhymesシリーズなんだけどさ、アコーステック主体で弾き語りっていう「Dark & Dark」では他にない曲調なんだけど、

    「双子座のミステリー、孤児のシンパシー(GPS)[D&D秋盤(M4)]」との流れで切なすぎるよね…。

    よく車に乗って音楽聴いてるけど、この2曲で心が持たなくなって路肩に止めて夜風にあたる。っていう…。

    「趣味的な音楽を楽しもう。」のNursery Rhymes シリーズだったんだけど、静かな情念に一息どころか心が持たなくなる。

    月がマルボロ咥えてウィンクしてるのが救いだよ。こんな哀しい曲なかったから…。

  7. メンタルって何処のにあるんだろう?ありもしない破損パーツを探し続ける哀しさ。

    此処には居ない私の為の音楽のおしまい。おしまい。

     

    メンタル機能の不全を気にしているんだけど、そもそも君アンドロイドじゃん?っていうパラドックス。

    「清く、正しく、美しく」回路の損傷っていう意味で「White White White」ってワードが出てくるんだ。

    「だが、ワインは赫(Deep Red Wine)[D&D秋盤(M1)]」同様割と前からあった曲でデモではもっとシンセやハープが入ってたんだけど、削ぎ落とすことで曲の命が何かはっきりしたよね。

    サビが一つのリフで構成されている。っていうのがグラムっぽくて良いな。妖しさもあるし、現代的なグラムロックになったなって思ってる。こういう曲ってあんまりないよなぁ

A Place, Dark & Dark-永遠の終わりまでYESを-

concept mini album D&D 4th story

A Place, Dark & Dark
-永遠の終わりまでYESを-

more

A Place, Dark & Dark-永遠の終わりまでYESを-

concept mini album D&D 4th story

A Place, Dark & Dark
-永遠の終わりまでYESを-

¥1,500(税抜) PtM-1033

[セルフライナーノーツ]

  1. -再生-

    此処は「夜しかない街」

    神話の無い街

    接続された昨日や明日があなたに襲いかかっても、大丈夫。

    喜びも、哀しみも、全部ちゃんと終わる。

  2. 全ての曲は「LOVE」なんだけど、これは究極。美しいよ。

     

    忘れもしない。2014年の1月、お正月早々風邪をこじらせて寝込んでて。

    熱にうなされながら、寝てるんだか起きてるんだか、はっきりしないぼーっとした頭の中で見た景色にメロディーをつけたのがこの曲で。

    なので体力が回復した時には創ったというよりも、もう「在った」んだよね。

    ちょうど「White White White」の諸々がひと段落して、そろそろ新しい音像を発見しないといけない時期だったから、風邪と自分の免疫力の低さにとても感謝してるよ(笑)

    まぁ、「Dark & Dark」の扇の要というか、中心点。この曲が産まれなくても音源は創ってただろうけど、「Dark & Dark」という発想は無かったし、XIIIや他のキャラクター達も居なかった。

    この曲が出来た時にはっきり感じたのは「あぁ、これはもう、何か終わった物語のエンドロールなんだな。」ってことで、何が終わったんだろう?どんな物語だったんだろう?って逆算したら「A Place, Dark & Dark」っていう言葉が出てきて、それが「夜しかない街の物語」だったんだ。

    産まれた時の作者の体調がそうだったからか、終始晴れない霧の中を漂ってるような気持ち良さがあるんだけど、レコーディングが終わってトラックダウンの時も俺インフルエンザにかかってて(笑)

    この曲に関わるタイミングってそういうことなんだよね・・・。体力を持ってかれるんだよ。

    全ての曲は「LOVE」なんだけど、これは究極。美しいよ。

  3. 哀しみや楽しみごと時を断絶する行為。美しい過ち。

     

    う~ん。これはとても難産だったんだよなぁ。意外と。「接続されたままで[D&D冬盤 M3]」や「快楽[D&D冬盤 M4]」ができた後でモードが完全にそっちだったから。

    秋盤の世界観をもっと推し進めて。という感じだったんだけど、

    「あのキラキラした綺麗事を(AGAIN) [D&D秋盤 M2]」で自分の考えるEle-popはひとまず完成してしまったので、どうしようかな・・。と。

    詩に関しては直前までfestivalM.O.N(リンク?)をやっていた事もあって過去に纏わるお話。醒めたくないのか消えて欲しいのか。

  4. 性なる聖。と情報と敗北。

     

    全編通しでマイナーキーという珍しい曲で。

    夏盤の「その自慰が終わったなら(Modern Ghost) [D&D夏盤 M2]」同様、「All One」という思想への恐怖と嫌悪だよね。敗北。といっても良いと思うんだけど。

    「その自慰が終わったなら(Modern Ghost)」では情報化して蔓延する「All One」に対して。

    この曲では視線をもっとパーソナルな部分にあてて創ったんだ。「多様化」なんて言葉を有り難がる以前に、「個」は「個」のまま存在するしかなく、みんながそれを解っているのに茶番は繰り返される。

    音楽だとLIVEのやり方や発言があまりにもテンプレートのままでまかり通り過ぎててさ、

    その「正しさ」が他の表現力や想像力を排除していくっていう悲劇だよ。

    ただ、それだけを歌うなら曲にする必要ないから「性」をいれた。冬だし。

     

  5. 基本気持ち悪いという事。

     

    そういえばこの曲のギターを録音してて「正しい演奏」をする意味あるのかな?ってふと思って。思ってしまって。この曲で表現してる事に正しさってあり得るのかな?って考えると「正しい」演奏じゃだめになるぞ。と。

    準備していた事を忘れてみたんだ。ミストーンも雰囲気があってたらOKにしたりして。

    合間に出てくるシタールギターもより適当に、適当に。と。

    ボーカルも難しいテンポとメロディーだけど、やればやる程「歌えてきちゃう」し「歌ってるぞ」ってなるから最初のテイク使ったり。

    まぁ、とにかく多幸感溢れるレコーディングだったよ。

  6. ただ呼吸している。という事だけを膨らます。夜歩きながらふと想う事の貢献。

     

    冬盤のNursery RhymesはAmbient Hip-Pop風。これは古いね。2011年って書いてある。

    「White White White」よりも前なんだぁ。まぁ、秋盤のNursery Rhymesはシリアスだったからやっと本当の意味でのNursery Rhymesシリーズが帰ってきた。

    という印象だよね。

    趣味的で、意味よりも発想を重視しよう。っていう。夜歩きながら聴くのにちょうど良いよね。

    詩は今聴くと不思議と「White White White」と「A Place, Dark & Dark」の中間点にあるような印象だね。現実的な部分もあるし。

    余談だけどNursery Rhymesのepのナンバリングは出来た順なんだよね。

    つまりこの曲が最初、次が瞳は野性、次が猫、最後がプリンスとプリンセス。

  7. 帰る場所の無い美しさの翻訳。

     

    当初「A Place, Dark & Dark」の始まりでもあり、終わりでもある「もう、夢の無い夢の終わり(From Here to Eternity)」で幕を閉じようと思っていたんだけど、そうじゃないだろう。と声がしたんだよね。

    XIIIやルイ、泥棒猫、エレクトリック兎、神の犬達、メンタル不全のアンドロイド達。彼ら彼女ら全員に「YES」を言ったか?

    この1年、最初に用意した答え通りじゃなかったろ?と…。

    それから長い戦いの日々が始まって…。物語の最後の文章の「。」を書くのがこんなに消耗するとは思わなかった。というのが正直な感想かな。

    「終わり」にしたくなくなっちゃったんだろうね。この街が大好きだったから。

    ただその分「よし、今までの俺の 全てをあげる。心も体も全部捧げてやる。」っていう気持ちになって…。

    言葉、メロディー全てを持ってちゃんと「最後」をやろう。と決めてかかった。

    具体的には、小さい頃から大好きだったアーティスト、

    自分に影響を与えたであろうミュージシャンのレガシーを洗い直したんだ。枚挙にいとまのない先人達のオリジナルアルバム全部聞き直したり。後は映画。

    自分のペーソスを構築したであろう物語たちをもう一度見直したり。本もだよね。

    何の為にそういうことが必要だったかというと、現在地。自分の現在地をちゃんと認識したかったんだ。

    昔と同じように感動するかもしれない。今はもっと面白いのを知ってるぞ。と思うかもしれない。

    でもそういう自分の礎になったものたちともう一度向き合う事で

    「今自分がどういう人間なのか」という事を解りたかったんだと思う。

    ちゃんと。それこそ寝る間も惜しんで過去の遺産と向き合ってさ。

    気が付いたらあっという間に2週間位経っていて、憑き物がとれたんだよね。

    ようやく最後の「。」を刻む覚悟が収まった。

    そうしたらもうこのやり方しか無かったんだよね。「YES」と「ありがとう」の言い方は。

    後半部の過去曲パートもなにかに導かれるように繋がって。全く考えたり、悩んだりしないで出来たんだ。

    まるで古い友達たちが祝福の言葉をいう為に待っていてくれたように。

    「え。お前も来てくれたの?ありがとう。」っていう気持ちでさ…。

    だからこの曲が今と今までの俺の全て。昨日と、目覚めと旅立ち。「A Place, Dark & Dark」という物語への「YES」だよ。